胸膜プラークって何?

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「中皮腫/肺がん/びまん性胸膜肥厚になったので、アスベスト被害給付金を申請したい」という方から「ところで、胸膜プラークって何?歯垢と関係があるの?」と質問を受けることがあります。このコラムでは、胸膜プラークについてお伝えします。

医学の辞書などでプラークを調べると、「歯垢」、[英plaque]と出てきます。英和辞典でplaqueを調べると、「額、記念の盾、飾り板、血小板、斑、まだら」と出てきます。胸膜プラークの日本名は、胸膜肥厚斑なので、胸膜がまだらに(不規則に)腫れて厚くなる症状だとわかります。

胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)は、アスベストを吸ったことが原因で生じますが、それだけでは健康被害生じない良性のものとされています。これに対して、肥厚という点では共通する「びまん性胸膜肥厚」は、アスベストによる健康被害が生じます。

なお、びまん性とは、比較的均等に広がっている状態です。びまん性の反対は、限局性です。胸膜プラークのようにまだらに広がっているか、比較的均等に広がっているのかの違いがあります。

胸膜プラークが、アスベスト被害給付金の申請に当たって、なぜ重要なのでしょうか?それは、胸膜プラークは、アスベストばく露したことを指し示す決定的な身体的な証拠であり、労災保険・石綿健康被害救済制度・建設アスベスト給付金などでも、認定の基準に用いられているからです。例えば、アスベストばく露による労災保険の認定基準では、胸部CT画像上、胸膜プラークが左右どちらかの胸膜の1/4以上に広がっているかどうかなどが、肺がんによるアスベスト労災保険認定の基準の一つとされています。

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弁護士 小林玲生起 写真 弁護士法人シーライト藤沢法律事務所

弁護士 小林 玲生起

神奈川県弁護士会所属。藤沢生まれ、藤沢育ち。アスベスト給付金申請の代理業務については弁護士向け教材の講師を務めるなど、詳しい知識を持つ。